| 電話勧誘販売とは |
定義 |
販売業者又は役務提供事業者が、電話をかけ又は電話をかけさせ、その電話において行う売買契約又は役務提供契約の締結についての勧誘により、その相手方から指定商品・指定権利・指定役務等の売買契約・当該役務提供契約を郵便等により締結する取引をいいます。
郵便等とは、郵便、電話機、ファクシミリ装置、その他の通信機器、情報処理の用に供する機器を利用する方法、電報等です。 |
| 電話勧誘販売の要件 |
①販売業者または役務提供事業者が、電話をかけ、または政令で定める方法により電話をかけさせる場合であること。
②その電話によって、売買契約又は役務提供契約の締結についての勧誘（電話勧誘行為）をする場合であること。
③電話勧誘行為によって勧誘を受けた相手方（電話勧誘顧客）から、郵便等により契約の申込みを受け、もしくは契約を締結して行う指定商品・指定権利・指定役務の提供であること。 |
| 適用除外 |
①契約の申込み又は締結するために電話をかけることの請求
②継続的取引関係にある顧客（１年間に２回以上の取引） |
| 行為規制 |
氏名等の明示義務
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①販売業者または役務提供事業者の氏名または名称
②その勧誘を行う者の氏名ならびに商品、権利および役務の種類
③その電話が売買契約または役務提供契約の締結についての勧誘をするためのものであること。 |
| 再勧誘の禁止 |
契約をする意思のない者への再勧誘の禁止 |
| 書面交付義務 |
申し込み書面の交付義務（遅滞なく交付すること）
契約書面の交付義務
違反すれば１００万円以下の罰金の対象となります。 |
| 書面記載事項 |
①商品もしくは権利の販売価格または役務の対価
②商品もしくは権利の代金または役務の対価の支払い時期および方法
③商品の引渡時期・権利の移転時期・役務の提供時期
④クーリング・オフに関する事項
⑤販売業者または役務提供事業者の氏名又は名称、住所および電話番号並びに法人にあっては代表者の氏名
⑥売買契約又は役務提供契約の申込みまたは締結を担当した者の氏名
⑦売買契約または役務提供契約の申込みまたは締結の年月日
⑧商品名および商品の商標または製造者名
⑨商品の型式または種類（権利または役務の場合にあっては、当該権利または当該役務の種類
⑩商品の数量
⑪商品に隠れた瑕疵がある場合の販売業者の責任の定めがあるときは、その内容
⑫契約の解除に関する定めがあるときは、その内容
⑬その他の特約があるときは、その内容 |
| 前払式電話勧誘販売 |
前払式電話勧誘販売とは |
商品の引渡し、権利の移転や役務の提供の前に、これらの代金や対価の全部又は一部を支払わせる方式のことをいう。 |
| 通知義務 |
販売業者等が電話勧誘販売によって契約の申込みを受けて代金の一部でも先に受領した場合には、その申込みの承諾の有無等の通知をすることを義務付けている。
通知義務を負うのは、次の両方の要件に該当する場合である。
①売買契約または役務提供契約の申込みを受けたとき
②代金や対価の全部又は一部を受領したとき
ただし、代金等の受領後、遅滞なく商品を送付し、権利を移転し、または役務の提供をしたときは、通知義務はない。 |
| クーリング・オフ |
クーリング・オフに必要な要件 |
①電話勧誘販売により指定商品、指定権利の売買契約または指定役務の提供契約について契約の申込みを郵便等によりした場合、または契約締結を郵便等により行った場合であること
②法廷書面を受領してから８日以内であること。
③書面により契約の申込みの撤回または解除の意思表示をすること。 |
| クーリング・オフの効果 |
①販売業者または役務提供事業者がクーリング・オフに伴う損害賠償または違約金の支払いを請求できない。
②クーリング・オフされた売買契約で引き渡された商品や、移転された権利の引取費用または返還費用は、販売業者の負担とする。
③すでに権利の行使により利用された施設やすでに提供された役務がある場合でも、クーリング・オフされた役務提供契約上の対価その他の金銭または権利の使用によって得られた利益に相当する金銭の支払いを請求することは出来ない。
④役務提供事業者がクーリング・オフされた役務提供契約に関連して受領している金銭の速やかな返還義務。
⑤役務提供契約または権利の売買契約により、土地または建物その他の工作物の現状が変更された場合における無償の現状回復措置請求権。 |
| 禁止行為と指示対象行為 |
禁止行為 |
１．不実告知の禁止。
①商品の種類及びその性能、若しくは品質又は権利・役務の種類及びその内容
②商品・権利の販売価格又は役務の対価
③代金又は対価の支払いの時期及び方法
④商品の引渡時期、権利の移転時期、役務の提供時期
⑤契約の申込みの撤回若しくは契約の解除に関する事項
⑥顧客が契約の締結を必要とする事情に関する事項
⑦契約の締結に関する事項で顧客の判断に影響を及ぼすこととなる重要なもの
違反すれば２年以下の懲役又は３００万円以下の罰金又はそれらの併科の対象となります。
２．故意に事実を告げない行為。
違反すれば２年以下の懲役又は３００万円以下の罰金又はそれらの併科の対象となります。
３．威迫・困惑行為の禁止。
違反すれば２年以下の懲役又は３００万円以下の罰金又はそれらの併科の対象となります。 |
| 指示対象行為 |
①法１６条から２１条に違反する行為（氏名等の明示、再勧誘の禁止、書面交付義務、承諾等の通知、不実の告知、威迫・困惑行為）
②電話勧誘販売に係る契約に基づく債務またはその契約の解除によって生じる債務の全部または一部の履行拒否、不当遅延
③電話勧誘販売に係る契約締結の勧誘に際し、またはその契約のクーリング・オフの妨害のために、その契約に関する重要事項の不告知。
④迷惑を覚えさせるような仕方で電話勧誘販売に係る契約の締結について勧誘すること、または、迷惑を覚えさせるような仕方でその契約についてのクーリング・オフを妨げること
⑤老人その他の者の判断力の不足に乗じて電話勧誘販売に係る契約を締結させること
⑥電話勧誘販売に係る契約を締結する際に契約書面に年齢、職業その他の事項について虚偽の記載をさせること。
⑦クーリング・オフがなされるのを妨げるために、政令に定める消耗品を使用させ、またはその全部または一部を費消させること |
